高根悲願寺から始まった神代ロマンの旅が
吉野川流域を中心に古代阿波を拓いた祭祀集団、阿波忌部氏に辿り着いた
邪馬台国や天照大神については、謎が深まるばかりで終わりは見えませんが
一区切りということで
今日は、忌部氏の祖神、天日鷲命が祀られた高越神社を尋ねます
雪の高越山は
11年振りです
P
(8:00)〜(9:26)中の郷
(9:44)〜(10:58)結界門
〜(11:13)高越寺
〜(11:31)高越山
〜(11:48)高越寺
〜(11:54)結界門
〜(12:45)中の郷
(12:58)〜(14:00)P (6時間)
山川町井上の、高越山表参道「一の鳥居」
登山口の駐車場手前から、「一の鳥居」、山川の町を振り返る
表参道の出発点である高越寺コク屋の観音堂(上写真手前左)前に、
信者さんの道案内に飛来した高越寺の天狗が羽根を休めたと伝わる
樹齢1000年の「観音堂の黒松」があったそうです
表参道なんですが、他に車は無し(下山時も)
ダウンの上にジャケットを羽織、ホッカイロ入りの手袋と
しっかり寒さ対策をして歩き始める
コンクリートの急坂を登り切ったところが、参道入口です
フカフカの落ち葉を踏みしめながら掘割を行く
歩き始めて15分で、「山頂まで4500m」の道標
「一の休場跡」 ベンチが設えられています
四十丁石 新旧の道標を見ながら進みます
山頂まで4km この少し先に、二合目(標高316m)道標
「二の休場跡」 休みがてら衣服調整します
「三の休場跡」 明和五戊子年(1768)建立のお大師さんが見護っている
四合目(標高503m) 標高約100m毎に合目表示があります
直ぐ先に「山頂まで3km」の道標
展望が無い植林帯を、ひたすら登ります
前方が開け、左から鉄塔(ふいご温泉)コースを合わせ「中の郷」
「高越山中野郷中前寺」の鳥居が迎えてくれる
高越山を見上げながら、後半の登りに備え大休止します
カチカチに凍った萬代池 グランパが乗っても大丈夫でした
昔とった杵柄、スピンかジャンプでもしてみたら?
七人塚を護る巨樹は、幹回り6mのアカガシ
樹齢は1000年とも言われているそうです
五合目(標高587m)道標の近くに、十九丁石と台座
傍らの板碑が気になりますが・・・読めません
まだ2qあります
七合目(標高819m)
やっとブナが出てきました
傍らに祀られている石像は、昭和と刻まれてるし・・・お大師さんかな?
手を合わせてから通過します
今日の核心部・八丁坂の登りが始まる 山頂まで1qです
八合目(標高907m)道標から3分で「表参道八丁目休場(不動小屋)」が在る
平成26年に修復工事され、風も当たらず腰かけて休めるのが有難い
女人堂跡
穴吹ルートを合わせ、女人結界門(赤門)
此処まで登ってくれば高越寺まで後少しなんですが
八丁坂に差し掛かる前から腰に痛みを感じ出し、左足の運びがぎこちない
残念だけど、下山のことも考えて、「不動小屋」に引き返し
グランパが下りてくるまで(1時間弱でした)休むことにします
セリ割行場の道標 行場への道は雪に閉ざされている
「西山上 高越大権現」の鳥居を潜り、急斜面をトラバースすると
風格ある高越寺山門 雪に隠れた幅狭の石段は、ちょっと歩き難い
雪に覆われた山上伽藍
静寂の中、阿波修験発祥を表す錫杖が青天を衝く
鐘楼堂前を通り、「高越神社」の鳥居を潜る
雪化粧された杉林は、頭上注意です
時折、枝に載った雪がドサッと落ちてくる
神社への石段前に威風堂々とした「天狗杉」
忌部氏の祖神、天日鷲命がご祭神の高越神社
これまで何気なく通り過ぎていましたが、今日は静かに手を合わせます
境内右から急斜面を直登して
一等三角点 「高越山」 (1121.96m)
神社裏の尾根を壺足で進み、山頂へ
ブナ林に囲まれ、お大師さんが佇む高越山山頂(1133m)
ヘビー級のブナはいませんが、スリムで姿形の良いイケメンブナばかりです
樹間に、脇町方面
山頂から奥之院方面への踏み跡は無いが
石造りの九重塔が建つ展望場まで行ってみる
展望場から、剣山系を見る
山門まで下りてきて、初めて登山者に会う
そのあと数人の方とすれ違い、不動小屋で待つグランマと合流
小休止後、ゆっくり下山する
山川町岩戸へ、移動
忌部神社摂社、岩戸神社のご祭神は、天石門別命、天太玉命
その西側にある健美(けび)神社には、天底立尊、建御名方命が祀られている
永享二年(1430)の「阿淡両国神社禄」に
古来、正月15日未明に全村全戸揃って忌部神社摂社七社を参詣する
「お七社参り」の習わしがあったと記されている
因みに、他の摂社は、玖奴師社、牟羅久毛社、淤騰夜末社、志良夜末比売社、稚宮社です
岩戸神社境内にある「岩戸の甌穴」
一番大きな神籠石(麻笥岩 おごけ)の甌穴は干ばつでも水が涸れないので霊水(延命水)とも呼ばれ
また、南側の麻晒の池は、神代忌部の大御神麻を晒した聖なる場所と伝わる
天日鷲命、天太玉命、衣織比女命等がご祭神の忌部神社
裏山の忌部山一帯に、古墳を始め多くの歴史的事蹟が遺り
大正、昭和、平成の大嘗祭には
この境内に織殿を設け、荒妙(あらたえ)を織り貢進したそうです
瀬詰大橋より、阿波富士「オコーツァン」を見上げ
ロマンを秘めた良いお山だなぁと思いつつ、忌部の里を後にしました
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