剣山を山系の盟主とする阿波の国に、石鎚に由来する事柄は珍しいと思うのですが
つるぎ町一宇の林道入口に「石鉄山」の鳥居があり
林道最終の集落・久藪に伊予の石鎚山から勧請された「石鉄神社」が祀られている
そして、久藪集落を見下ろす津志嶽山中の奥ノ院には石鉄蔵王大権現が鎮座すると言う
むらくもさんの山行記に拠れば、そこは岩場の大展望だそうだ 行ってみたい!
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国道438から分かれ、「石鉄山」の扁額のかかる朱塗りの大鳥居を潜り林道を上がって行く
側に、「石鉄山大権現」の石碑が建つ
鳥居から3km弱で久藪阿弥陀堂 予報では雲が出るかなと思ったけど、嬉しい青空〜♪
堂内改修中の資材が積まれた駐車場の片隅に車を停め、準備をして出発します
正面にギザギザの鋭い稜線が見える 目指す津志嶽本峰はあの奥です
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樹齢300年以上と言われている
天日神社のエドヒガン桜 津志嶽が、薄紅色に装うのを待ちかねるように麓を見下ろしている
ユキワリイチゲも、友情出演(下山時撮影)
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車道終点から「津志嶽シャクナゲ→」の指標に従い植林の中に入って行く
以前、
仙ちゃんや歌姫さんと歩いたのは、緑が眩しいシャクナゲの頃 あれからもう8年も経っています
暫くはモノレールに導かれ、久藪谷川の流れをBGMに水平道を歩く
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阿波狸の親子は健在 「ご機嫌ですか〜」
橋の袂にある水車も8年前と変わらない
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登山道を逸れ、石鉄山の鳥居を潜れば直ぐに梵鐘 ちょっと変ですが・・・神仏習合の名残でしょうか?
まぁ、堅いことは置いといて、我郷山石鉄寺、成田不動、津子嶽神社にお参りしてから登山道に復帰する
石積み横を抜け、苔生してちょっと頼りない橋を渡り、植林帯に入って行く
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雪解け水が流れる沢で靴を濡らしながら、滑らないように注意して歩く
雪の重みで折れたのか杉の枝が散乱して歩き難い箇所もあるが、尾根を目指し急斜面をジグザグひたすら登る
汗ビッショリになって、やっと尾根鞍部に飛び出した 尾根の向こう側からの風が気持ち良い
此処は、津志嶽と秋葉山の分岐 所要時間が記された標示板が有り難い
(津志嶽山頂まで1時間50分、シャクナゲ郷土の森まで1時間、津子嶽神社まで10分 秋葉山山頂まで10分)
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標示通り10分で津子嶽神社 小休止して水分補給
右前方に津志嶽が見え始め、稜線は大きく孤を描きながら徐々に高度を上げてゆく
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四電片川道(鉄塔159)の分岐を見て直ぐ、「←成田山 一宇石鉄山奥ノ院すぐそこ」「津子嶽山奥ノ院→」の標示板
以前は無かったように思うけど・・・当然足は左へ 倒木を跨ぎ少し下ると鞍部に出る
目の前の小さな高みを右に巻く様に付けられたロープを辿り急斜面をヨコバイする
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大岩の基部をタテバイすると前方が明るくなり、テラスに飛び出した
テラスの先端に立つと足がすくむほどの高度感
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左の岩こぶに何かあるようなので上ってみると、祠に見立てて石が積まれている
岩の上からは大展望が広がり、友内山、高越山、八面山が近い 北奥には、阿讃県境の山々
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南には、剣山、次郎笈もクッキリです ヤッホー
振り返れば、向かいに聳え立つ岩塔の中棚に石仏のようなものが二体見える
奥ノ院はあちらかな?・・・・というより、このエリア全体が奥ノ院でしょう
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短いながらもオクサリをかけて岩棚に立つと、三体の石鉄蔵王大権現と成田不動尊が鎮座している
石鎚山から遠く離れた阿波の地に、石鎚信仰が根付いていたのは驚きです
今年の2月、吉野川市の樋山地にある石鎚山を尋ねた時
石鎚神社とオクサリはあったが蔵王大権現には会うことが出来なかった
今日は、神社、オクサリ、修験道のご本尊である蔵王大権現の3点セットに十分満足です
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私はまだのんびり大展望を楽しんでいます 真下には久藪の集落 愛車も見える
蔵王大権現さんとお不動さんに挨拶し、そろそろ引返して頂上へ向かいましょう
「ロープを離すなよ」と言われても、もし足が滑ったら腕では体重をよう支えんと思う
「鉄棒で懸垂何回くらい出来るんぞ」と、グランパ 自慢じゃないけど一回も出来んわ
無事に分岐まで戻り、リンゴ休憩
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雪が残る158番鉄塔広場
左は奈落の底、山側に付けられたチェーンを頼って慎重に通り抜け、谷に向かってゆっくり下りて行く
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そのうち色んな花が咲き出しそうな明るい谷を分ける小さな流れを渡ると、雪で登山道が不明瞭
雪を踏み抜きながら登ってたら、「オ〜イ、左じゃ」 「え〜、早く言ってよ」
四国森林管理局のHPに拠ると、この辺りにサンショウウオが生息しているとか
程なく157、156番鉄塔分岐 「巨樹の里一宇村 津志嶽のシャクナゲ園」の標柱が立つ
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まだ氷柱が残っているタキの上は、湿っぽく滑りそうで慎重になります
鉄塔分岐から、ホンシャクナゲが密集する細尾根には未だ雪がたくさん残る
踏み抜かないように静々と足を置くが、緩み出しているので時折ズボッ 結構疲れます
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やっとヘリポートの広場に出ましたが、あと20分の標示 ここから小さなアップダウンを繰り返し尾根道を進む
登山道に陣取り、悠然と構える大ブナさん お久し振り! 失礼してメジャーを回してみたら、3m70cm
4mはあるかなと再会を楽しみにしていたのに、残念 でもスタイル抜群 ほれぼれするほど綺麗なブナです
此処までくれば、もう頂上は近い 他にも大ブナがいないかなと、辺りをウロウロ
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木の根の這う急坂を頑張りながら、シャクナゲの蕾を探すが・・・昨年の雲早山のような大爆発は期待薄
時折見え隠れする三嶺、西熊山、天狗塚方面を眺める ちょっと雲が出て来たようです
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ヘリポートから30分もかかり、津志嶽山頂(1493.7m) あれっ? 津志嶽山奥ノ院ってどこかにあった?
少し木々が煩いが、気持ちの良い青空の下で 尖がり頭の矢筈山が白く輝いている
昨日の予報では、展望をあまり期待していなかっただけに何だか得した気分です
まだそんなにお腹も空いていないので、津子嶽神社で食事にしようと下り始める
今日は蔵王大権現さんに会え、気になっていた大ブナのウエストも測れたし、その上大展望とくれば
もう言う事無いでしょうと、お夏狸の前でお手製の山菜寿司を広げながら、の〜んびり慰労会
「でも、全然花が無いのも寂しいねぇ この山はやっぱりシャクナゲの時季よ」と
言ったのが聞こえたのかどうか、下山したら可愛いユキワリイチゲが迎えてくれました♬
歩いた道 ホーム